Brexitとホンダのイギリス工場閉鎖について

お久しぶりです。ずっと更新していませんでした。

 

今日は、ホンダのイギリスの工場の閉鎖について感じたことを書いていこうと思います。

私が今住んでいるイタリアでは日本車のプレゼンスが高くありません。(感覚的には2割くらいが日本車なので低いとまではいえませんが)そのうちの半分程度はトヨタ車で、そこに日産が続き、残りがホンダやスズキ、マツダといった印象です(あくまで主観であり客観的なデータではありません)。この留学中、イタリアのほかにベルギー・ドイツ・スイス・オーストリア・イギリス・アイスランドポルトガルに旅行しましたが、国により多少の差はあれど、やはり日本車の数はあまり多くはなかったように(そしてホンダ車は日本車の中でも少ないように)思います。

ですので、ホンダのスウィンドン工場がイギリス国内の自動車工場としては4番目の規模であるという記事を見たときは、少し驚きました。EU市場におけるホンダ車のシェアはおそらく数パーセントでしょうから、現地生産せずに日本や北米などの工場から輸出で賄った方が効率がいいように思え、ヨーロッパにホンダの工場があること自体が少々不思議に感じたのでした。今回の英国工場の閉鎖は、ホンダがほとんどシェアを持てずヨーロッパ市場で苦戦していたところに、日欧EPAが発効して、日本から関税なしでEUへホンダ車を輸出できるようになったので、とうとうヨーロッパに工場を維持する理由がなくなったのでしょう。イギリスのEU離脱やホンダが言及したようなクルマの電動化戦略は、工場閉鎖の決断の判断材料の一つであることはおそらく間違いではないでしょうが、最も根本的な工場閉鎖の理由は、ヨーロッパで工場を持つのが必要なほどホンダ車が売れていないということではないでしょうか。

 

 

余談ですが、honda UKの工場閉鎖に関するツイートへのリプライを読んでいたら、"JAP"という単語が使われているのを見つけ、複雑な気持ちになりました…。